日本語用論学会

レヴィンソン教授の講演会が行われました

 日本語用論学会では去る3月15日(木)、Politeness(1987, Cambridge U.P.)などの著者として知られる著名な言語人類学者スティーヴン・C・レヴィンソン教授(Stephen C. Levinson, MPI for Psycholinguistics)を講師に迎え、記念講演会を開催しました。この講演会は日本語用論学会が学会設立20周年を記念して特別に企画したもので、会場のキャンパスプラザ京都には、平日にもかかわらず全国から100名を超える参加者がありました。

 “Spatial cognition, empathy and language evolution”(空間認知・視点と言語進化)と題する講演では、人間の空間認知が他の動物とは違って言語の概念構造の在り方と密接に関連していることを語られました。具体的検証として、いくつかの少数言語における位置関係語彙の相対性・絶対性とその母語話者の空間認知との相関を示す実験映像などもあり、教授の一貫した主張がわかりやすく、かつ説得的に示されました。2時間近い講演も短く感じられ、活発な質疑応答もあって大変有意義な講演会となりました。

 

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